ミラノ 《最後の晩餐》
ミラノでは＜最後の晩餐＞を見ることができました。これは先月新聞でも報道
されたのでご存じの方も多いと思いますが、二十一年をかけた修復が完了して
一般公開がはじまったばかりなのです。新しい制度では、あらかじめ電話で予
約し、二十四時間前までに料金を払い込むことになったとの新聞報道でした。
（後記：1999年6月28日公開開始、わたしが見たのは翌7月3日でした。）
そこでわたしはさっそく日本から電話をして、予約を入れることにしました。
といっても、わたしはイタリア語もさっぱりなので、イタリア語のできる友人
に電話してもらいました。もつべきものは良き友です^^; ちなみに電話番号は
39-02-8942-1146 ＫＤＤでかけるなら、 001-39-02-8942-1146 です。
そんなわけでわたし自身は電話していないのですが、ミラノで得た情報による
と、電話への応答はイタリア語の案内からはじまるそうです。オペレーターの
中には英語のできる人もいるかもしれませんが、時間によってはすべてテープ
による受付になるそうですので、やはりイタリア語ができる人に頼んだ方が安
全かもしれません。そうすると受付番号を教えてくれますので、それを当日に
受付で伝えればＯＫです。
また、日本の新聞報道によるとあらかじめ料金を振り込まなければならないと
のことでしたが、実際にはその場で払えばよいシステムでした。一人12000リラ
ざっと千円程度です。これに予約料2000リラが加算されます。予約制度が導入
されたおかげで待ち時間がなくなり、わずか２５人で「しーん」とした中で鑑
賞できます。予約した２５人のなかに来れなかった人がいる場合、飛び込みで
も入れる場合があるそうです。実際、飛び込み入場をねらって並んで待ってい
る人がたくさんいました。
修復はオリベッティがスポンサーになったそうです。受付から＜最後の晩餐＞
のある場所まで近代的なガラスの通路を通り、しかも厳重なシステムになって
いました（自動ドアが開くまでに少々時間がありまして、たぶん、悪さをして
もすぐに逃げられないようにしているのではないかと思います）。
で、＜最後の晩餐＞そのものはどうだったかと言うと、「え、これで修復済ん
だの？」というぐらいぼんやりした画面でした^^; たしかに剥離やひび割れは
きれいになっているし、一部残された洗浄前の部分とくらべて格段に鮮やかに
はなっているのですが、バチカンのシスティナ礼拝堂のミケランジェロの作品
が洗浄によってすばらしく鮮明になったのにくらべて、やはりダ・ヴィンチの
手法に問題があったと言わざるをえないようです。
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会においでの節は、ぜひぐるりと回っ
てブラマンテ設計の回廊もごらんになってくださいね。＜最後の晩餐＞を見た
後、この中庭で過ごす時間は至福のひとときとなるでしょう。
ブラマンテ設計の美しい後陣と僧院回廊
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